アトリエ白美「渡辺肖像画工房」 渡辺晃吉
- 平成14年6月30日(日曜日)
【曇時々晴】
朝少し早目に画室に行き、土間を開けてすぐに引き返す。
昨日、家内の父親の具合が良くないとの電話があったので様子を見に行き、少し手伝いをしてから実家に寄ったが不在。
空腹を抱えての帰宅であった。
午後8時のキックオフに向けて、次第に熱気が高まり、ついにホイッスルが鳴って決勝戦が始まった。
約7万人のサポーターで満員となったスタジアムは、既に聖域の雰囲気が漂って、戦いは格調さえ感じさせる程に凛然して奥深く、まさに決勝戦を飾るに相応しいものとなった。
前半は両者無得点のままで終り、後半なかばでついにブラジルが先制点を叩き出した。
その後ブラジルはさらに追加点を奪い優勝を決定的なものにした。
勝ったブラジルへの賞讃は惜しまないが、敗れたドイツの奮戦を諸手をあげて讃えたい。
ゴールを守るカーンの2失点を責めることは出来ないだろう。
なぜならカーンの防禦は完璧であり、あの2シュートを防ぐことは人間である以上不可能ではなかったろうか。
ともあれ2002年アジアで初のワールドカップ™は、ブラジルの勝利でその幕を閉じることになったが、もうこの瞬間から、2006年ワールドカップ™が始まっているのではないだろうか。
ワールドカップ™は開催期間も確かにその一部ではあるが、実はそこに至る3年11ヶ月を含めてワールドカップ™なのだと思う。
その意味ではオリンピックのようなスポーツの祭典とは全く性格を異にする別世界なのだと思わざるを得ない。
勝利の頂点をブラジルに託して去って行った全てのサッカー戦士とサポーターに栄光あれ。
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- 平成14年6月29日(土曜日)
【曇】
時間を見ては、土間を使って来訪者のための作品展示の作業をしてきたが、どうやら一段落したようで一安心。
スペースの関係で小品しか置けないが、野積みしたものまで入れると、50点を越えるので、まあまあというところか。
午後2時塾生来室、室内レッスン中に朝日市民ニュースの阿部女史が取材のために来訪する。
今回の取材は長男とのインタビューが主なので少し気楽。
ともあれ懐かしい人との再会が果せた上に、近況を報告する機会を得たことが嬉しい。
午後6時帰り仕度を始めたら、少し降り出してきたようだ。
うさぎは今夜はお泊りなので、珍しく戸締りをして、水とエサを補充し帰路につく。
午後8時ワールドカップ™3位決定戦キックオフ
試合開始直後、韓国陣営が一瞬気を抜いたとたんにトルコが先制点をあげた。
試合開始ホイッスルが鳴って、わずか数秒後のことであった。
間もなく韓国も得点して元に戻したが、再び逆点を許し、さらに追加点を入れられる結果となった。
その後韓国は追撃につぐ追撃を重ねるが、どうしてもゴールすることが出来ず、数多くの劇的場面を我々に見せつつ3位の座をトルコに譲り戦場を去った。
両軍の戦士達の善戦に万感の想いを込めて心からの敬意と讃美を送りたい。
韓国そしてトルコに栄光あれ。
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- 平成14年6月27日(木曜日)
【雨時々曇】
午前中ご近所に住む女性が見学のため来室する。
友人にアトリエの所在を聞くまで知らなかったという事であった。
その辺の問題は今後何らかの対策を考えなければならないだろう。
午後、朝日市民ニュースの阿部女史が二年ぶりに来室、
長男と共に旧交を暖めつつしばし歓談する。
土曜日午後3時頃の再訪を約して次の訪問先へ向った。
夕方5時少し過ぎに雨が止み、道路も少し乾いてきた様子が土間の入口ごしに眺められたので一安心した。
先日ウォーキングの途中で立ち寄った男性に教えてもらった大小山の頂上辺りは、まだ雨雲の中に隠れて見えないが、斜面は既にハッキリと視野に入ってくる。
この分だと明日は晴れ間が見られるかもしれない。
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- 平成14年6月25日(火曜日)
【曇時々雨】
戦いは当初の予想に反して、意外に静かに始まった。
双方とも相手の出方を見ながら力を抑えての試合運びであったが、フィールドにいる選手全員が、毛穴から血が噴き出すような集中力で内からの闘志をコントロールしているのが、ブラウン管を通してさえ、まるで物理的な手応えで伝わってくる。
赤一色の波がうねるスタンドから、地鳴りのような「アリラン」の大合唱がスタジアムを揺るがす中で、孤軍奮闘するドイツの白き戦士達へ、最大の啓意を込めて拍手を送らねばなるまい。
同じようにアジアから史上初の四強へ進出した重圧感を跳ね除けて、祖国とアジアの栄光を一身に背負って散華した韓国の赤き勇者達を、大いなる感謝を込めて讃えたい。
決勝へ進むドイツも、3位決定戦へ進む韓国も、まだ戦いの場が残されている幸運を疎かにはすまい。
振り向けばおびただしい数の敗者の群が見えるはず。
彼らの血と汗と涙を無にすまい。
これから先は勝つにも潔く、敗れるも潔くありたい。
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- 平成14年6月19日(水曜日)
【晴】
強い陽射しと風のために、今日のスケッチレッスンは室内に変更し、色環表の作成と混色の基礎を学習する。
塾生が帰った後、兄と共に整形外科外来に行き、午後2時頃帰室する。
下描きの終った油彩仕事に、最初の塗り込みの筆を入れる。
下描きを一回ジェッソーで止めてあるので絵具の乗りが良く、画面も汚れないので助かる。
筆を走らせながら、思いはどうしても昨日の日本対トルコ戦と韓国対イタリア戦にいってしまう。
日本も韓国も結果はどうあれ、己の使命達成のために文字通り死力を尽くして戦った点は、共に賞賛を惜しまない。
しかし、決して実力で劣らない日本が、どうして韓国のそれと明暗を分ける結果になったのだろう。
それがサッカーだと言ってしまえばそれまでだが、試合前の両国のサポーターが背負っていた雰囲気の違いに象徴されるように、選手と国民との一体感は両国共に変りはなかったと信じる一方で、韓国チームとサポーター、そして韓国国民の胸中にあるものは、多分悲壮なまでの愛国心ではなかったろうか。
愛国心などと言うとなんだかキナ臭いように思われてしまうが、そんなものではない、純粋で素朴な想いはあって当然のような気がする。
いずれにしても日本選手にとってのワールドカップ™は終ったが、ワールドカップ™はこれからが本番となる。
開催国としての使命を完璧に果すことが、これからの日本人のワールドカップ™という戦場での戦いとなるのだろう。
ともあれ日本の蒼き戦士達に栄光あれ。
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- 平成14年6月18日(火曜日)
【雨】
未知の領域に足を踏み込んだ日本チームは、試合開始直後の一瞬の気の緩みにつけ込まれたのか、敗北に結がる先取点をトルコに許し、懸命な追い上げも及ばず残念な結果となった。
続く韓国・イタリア戦は、文字通りの死闘の末に、韓国が勝利してベスト8に進んだ。
韓国も日本と同じに試合開始直後に、イタリアに先取点を許し、これは日本と同じ道を辿るのかと思われたのも束の間、まるで鬼神か夜叉の集団であるかのような戦いぶりは、長く後世に語り継がれるに違いない。
怯むことのない韓国の反撃は、ついに後半試合終了直前に同点ゴールを叩き出し、延長戦後半ギリギリでついに逆転勝利のゴールを成し遂げたが、その直後のイタリア側のまるで夢でも見ているかのような顔は印象的であった。
いつまでも席を立たないサポーターで真っ赤に染まった観客席とそのどよめきが、フィールドで狂気乱舞する選手とスタッフを惜しみなく祝福していた。
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- 平成14年6月17日(月曜日)
【曇】
つい先日きれいに刈った草が、もうかなりの勢いで繁ってきて、前庭も裏庭も草ぼうぼうになってしまった。
近い内にまた草刈りを頼まなければならない。
画室の南北を広く開けて風を通すと、少し肌寒い位の涼しい日なのは助かるが、湿度が高いのでやはり不快である。
念のために蚊取り線香を焚くが、まだ必要ないかもしれない。
もう少し気温が上がると、いよいよ蚊が出てくるのだろう。
今、アメリカとメキシコが戦っているのだろうが、あえて母屋に様子を観に行かずに画室に留まり仕事に専念する。
午後6時45分帰宅し、テレビをつけた途端にアメリカ勝利のニュースが流れてくる。
午後8時10分、ブラジル対ベルギー戦が始まり、前半はお互いに無得点、ブラジルは終止ベルギー陣営を攻めるが、ベルギーの硬いディフェンスに阻まれて、いまひとつ切り込めない。
一瞬の隙にベルギーのカウンターがブラジル陣営を度々脅かす。
後半ついにブラジルが先取点をあげ、終了まぎわに更に1点を追加、勝利を決定的なものにした。
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- 平成14年6月16日(日曜日)
【曇のち雨】
朝、実家を訪ね霊前にお参りする。
少し雨模様の中を家に引き返し、食事の後画室に向う途中、市民会館のモーゼス会洋画展に顔を出す。
午後1時30分着、先に来ていた家内と長男と交代し、画室を空ける。
今日は日曜日で雨になりそうな天気と、午後3時からセネガル対スウェーデン戦があるためか、ほとんど人通りがなく、休日のウォーカー達も顔を見せない。
午後5時少し前に画室を閉めて帰路につく。
帰宅すると、セネガルとスウェーデンが延長戦を争っていが、腰を下ろした直後にセネガルがVゴール。ベスト8に進んだ。
午後8時からのアイルランド対スペイン戦は、試合開始直後に、スペインが先取点をあげ、アイルランドは後半PKのチャンスを得るが生かせず、これまでかと思った矢先に終了直前に再びPKのチャンスを得これを得点に結び付け、振り出しに戻し延長戦になった。
結果PK戦にもつれスペインが勝ち上がり、アイルランドは惜しくも敗退する。
敗者にかける言葉なし。
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- 平成14年6月14日(金曜日)
【曇のち雨】
午後3時少し前に仕事を終えて帰宅のためアトリエを出る。
午後3時30分日本対チュニジア戦開始。
前半は両者一進一退を繰り返して得点なく、ハラハラドキドキ。
後半に入って間もなく、日本が待望の先取点を奪い、試合は一気に盛り上がり、少しおとなしかった日本のサポーターも、われるような声援を送るようになった。
日本はさらに得点を重ね、2-0でチュニジアをくだし、リーグ一位で決勝トーナメントに進出するという歴史的快挙を果す。
続く韓国対ポルトガル戦も、1-0で韓国がポルトガルに勝ち、決勝トーナメントに進出、開催国の面目を施す。
開幕前に優勝候補といわれていた列強が、一次リーグが始まると次々に敗退するという劇的な結果に、サッカーの恐ろしさをまざまざと見せつけられた。
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- 平成14年6月13日(木曜日)
【曇時々雨】
午後1時30分I氏の肖像画レッスン開始。
今日で三日目であるが、明日は予定を変更して、早目に帰省するそうである。かなり疲れたようであった。
午後6時30分、五時間ものレッスンを終えて辞去する。
今夜はゆっくりと風呂にでも入って早目に休み、明日の長道中に備えて欲しい。事故もなく無事の帰宅を祈る。
午後7時30分帰宅。
午後8時30分、イタリア対メキシコ戦がスタートする。
前半36分メキシコが先取点を取り、このままでは、エクアドル・クロアチア戦の結果次第でイタリア一次リーグ敗退の可能性もあった。
結果は後半イタリアが同点ゴールを決め、エクアドルがクロアチアに勝ったために、イタリア、メキシコ共に決勝トーナメント進出を決める。
そのためロスタイムの4分間をイタリア、メキシコはサッカーを止めて、ダンスを踊っていたのが面白かった。
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- 平成14年6月12日(水曜日)
【晴のち曇のち雨】
朝から汗ばむ程暑かったのに、午前の写生レッスンの現場に着いて間もなく、冷たく湿気のある南風が吹き始めて、肌寒い程の天候となった。
農作業をする人達の好奇の目にさらされながらのレッスンを終えて正午に帰室し、慌しく午後の室内レッスンの準備。
外はかなり強い雨となった。
午後1時40分肖像画のレッスンに入り午後5時終了。
帰宅途中に整形外科に受診、午後7時帰宅し、アルゼンチン敗退を知る。
午後8時スペイン対南アフリカ戦は一進一退の末スペインの勝利に終り、南アフリカはリーグ敗退、奇跡的な勝利をもぎ取ったパラグアイが決勝トーナメントに進出することになった。
「サッカーは実力のあるチームが生き残るとは限らない。でもそれがサッカーなんだ」
バティストゥータ選手の言葉が印象的であった。
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- 平成14年6月11日(火曜日)
【晴】
真夏のような暑さの中を野外レッスンに出掛ける。
塾生が日射病にならないように日傘をかざして直射日光を防ぎながらの二時間であった。
午後1時30分「スマッシュ」のA氏来室、ワールドカップ™の話に花を咲かせる。
午後2時愛知県のI氏来室、今日がレッスンの第一日目である。
午後6時、四時間にも渡る長いレッスンを終える。
明日も来室し、今日と同じ時間レッスンを受けることになる。
その熱意とバイタリティーに頭が下がる。
午後7時帰宅、フランス敗退の報にふれる。
午後8時カメルーン対ドイツ戦が開始され、結果はドイツが2点先取し決勝トーナメント進出を決める。カメルーンはリーグ落ちする。
しかし、所詮人事。要は日本が必ず決勝トーナメントに進出すること。
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- 平成14年6月10日(月曜日)
【晴】
今日は朝から栃木市の社会保険事務所に行くために家を出る。
途中市役所に立ち寄り何種類かの書類をもらう。
午前10時30分着。正午に終了し帰路につく。
帰足後画材店で明日からレッスンに入る塾生の画材を整えて帰宅する。
午後5時40分チュニジア対ベルギー戦開始、その前にラジオで韓国対アメリカ戦の引き分けを知り驚く。
午後8時ポルトガル対ポーランド戦開始、
強い雨の中での壮絶な試合の結果ポルトガル勝利。
チュニジア、ベルギー戦はドロー。チュニジアの善戦に拍手。
そういえば昨夜娘は眠れただろうか。
隣の男子寮の屋上で、日本の勝利に酔った連中が一晩中騒いでいたという。
とにもかくにも今月は戦時下の月なので気をつけねば。
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- 平成14年6月9日(日曜日)
【晴】
誕生日の朝は強い風で目覚めた。
起きてみると、驚くほど透明な空気の中に陽がキラキラ輝いて、目を見張るような素晴らしい天気。
9時少し過ぎに誕生日を迎えたことを亡き両親と先祖に報告のため実家を訪ねたが不在。
代りに姉のもとを訪ねた後私用を片付けて帰宅する。
ささやかな祝いにビールを傾けた後は、サッカー観戦。
しかし今夜の日本対ロシア戦のことが頭にあるためにいまいち気持ちが集中できない。
午後8時、悲壮な覚悟でテレビの前にすわる。
画面の向う側で死闘が繰り広げられ、東京の娘からもワールドカップ™に関するメールが入る。
後半6分、日本先取点をあげ、その後試合終了までの時間が10倍にも感じられる程のろのろと流れる。
そして試合終了。
6月9日記念すべき日が歴史を刻んでいく。
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- 平成14年6月8日(土曜日)
【晴】
朝から気温がどんどん上昇して、6月の上旬にしては季節はずれの暑い日となった。
この陽気のせいかウォーカーの数がいつもより少ないようである。
午後のレッスンは予定を変更して、日影のポイントを選ぶ。
川風が絶え間なく吹き抜けているので実に快適。
レッスンを終えて帰室してみると、留守中に見学者があったようで、やはり不在中の方が入りやすいのが分かる。
イタリア・クロアチア戦に間に合うように帰路につき、試合開始30分前に帰宅する。
両国の代表選手の死闘をただただ讃えるのみ。
次のブラジル・中国戦も、後半の中国の反撃と、4点得点を得ながらも懸命に防戦するブラジルに惜しみない拍手を送る。
連日の好試合にいささか疲れた。
とにもかくにも、現年齢最後の日が過ぎていき、明日は誕生日を迎えるが、その日がくしくも日本対ロシア戦という、歴史的な日となることを期待したい。
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- 平成14年6月7日(金曜日)
【晴】
フォークランド紛争第2戦は、イングランドがPKによる得点を守り抜いた結果勝利したが、これで良かったのだと思う。
なぜなら、アルゼンチンは次には勝って勝点が「6」となり、イングランドと共に決勝トーナメントに進出し、そこで文字通りの死闘となる予定だからである。
今夜はほんの予備戦に過ぎず、一応の通過点を抜けていっただけという感じか。
それにしても息つく暇もない試合の流れであった。
選手達の死にもの狂いの戦いの様子が手に取るように伝わってくる。
火のような息が、ふいごのような肺から吹き出して、熱い汗が全身からしたたり落ち、筋肉は限界まで酷使されてギシギシとしきんでいる。
関節という関節はもはや破壊寸前まで痛めつけられ、意識は限りない闘志によってのみ支えられている。
結果はどうあれ、戦いを終えた戦士達の燃え盛る身体と魂を鎮めるのは、いったい何なのだろうか。
もしかしたら、小さなコップに注がれた一杯の水かもしれない。
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- 平成14年6月6日(木曜日)
【晴】
サッカーの誕生は戦争に深い関わりを持つという。
事の是非はともかく、そんなところが他のスポーツとは一線を画する要因なのかもしれない。
確か中学2年の頃だったと思うのだが、保健体育の授業の時に女子生徒の一人がこんな質問をした。
「どうしてサッカーは手を使ってはいけないのですか?」
それを聞いた先生はニヤッと笑ってこう答えた。
「それはね、もし手を使うとね、殺し合いになってしまうからだよ」……
今日のフランス対ウルグアイ戦は、壮絶の一語に尽きただけではなく、サッカーが正に武器なき戦争なのだということを、まざまざと見せつけられた試合であった。
死にもの狂いで戦う選手達の汗まみれの姿は、かえって清々しくさえあった。正に誇り高き戦士達であった。
あそこまで戦い抜いた両チームに、惜しみないエールを送りたい。
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- 平成14年6月5日(水曜日)
【晴夕方雨】
午前中野外レッスンのため塾生と外出する。
昼に帰室し、その後画室にて制作。
夕方、少し空模様が怪しくなってきたので、予定より少し早目に仕事を終えて帰路につく。
途中でやはり雨となったが、夕方のような激しい降りであった。
今日はサウジアラビアから8点もの大量点を取ったドイツが、アイルランドと対戦する。
ドイツの強さは確かに認めるが、相手もアイリッシュ魂を持つ歴戦の勇者軍団である。
前半早目に1点を先取したドイツが、そのトラの子の1点を抱えて守りに入ったのに対して、猛然と立ち向っていったアイルランドが、ついにロスタイム時間切れ直前で悲願の同点ポイントをもぎ取った瞬間、おそらく屋外にいたら「ウォー!」というどよめきを耳にしたのではないだろうか。
まさに歓喜の一瞬であった。
ドイツにゲルマン魂があれば、片方にはアイリッシュ魂がある。そしてもしかしたらケルト魂も。
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- 平成14年6月4日(火曜日)
午前中写生レッスンだったが、塾生の承諾を得て、ホームページ用の取材をさせてもらった。
陽射しもかなり強く、気温も高かったが、風が絶えず吹き抜けていたので、なんとか二時間を過ごすことができた。
午後は仕事を早目に切り上げて帰路を急いだ。
言わずと知れたワールドカップ™日本対ベルギー戦と韓国対ポーランド戦を観戦するためである。
日本は善戦したとはいえ、ベルギーに2点目の同点ゴールを許したのは、決してベルギーの実力の問題だけではないような気がする。
あれさえ許さなければ、幻の3点目が幻と消えても、勝点「3」がもぎ取れたのを考えると、なんとも割り切れない気持ちである。
それにしても日本が入れた3点目は、絶対に幻なんかではなく、審判のミスジャッジとしか言いようがない。
そして韓国の戦いぶりは実に素晴らしかった。
やはり選手達の背負っているものが違うのだろうか。
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- 平成14年6月3日(月曜日)
【晴】
土間を活用したミニギャラリーの準備と作品制作にこのところ多忙の毎日であるが、そのおかげで通りすがりに画室を訪ねてくれる人が増えたのが嬉しい。
やはり地元の人達に親しまれなければ、少なくとも地域文化の一端を担うとは言えないだろうから。
昼過ぎに外出から返ってみると、留守中に来訪者があったようだ。
無人でも閉めずに自由に出入りできるので、かえって留守の方が見学しやすいのだろう。
盗難を心配する人もいるが、今のところ被害は全くない。
小品を含めて全部で約70点余りの展示なので、盗まれればすぐに分かる。
ご他聞に漏れず、この辺もなんとなく人間関係がギスギスしている所もないではないが、まだまだ平和そのものだと思う。
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- 平成14年6月2日(日曜日)
【晴】
午前中私用を済ませ画室に向う途中に、友人夫妻の経営する「糸車」という手芸店の前に差し掛かると、折良く本人と顔を合わせコーヒーに誘われる。
久しぶりなので立ち寄ることにしたが先客がいた。
何気なく会話しているうちに、遠い記憶が蘇えってくる。
失礼のないように尋ねると、やはり小学校時代にお世話になった先生で、30年程前にも一度再会を果していたのを思い出し、旧交を暖め合う一時を得た。
お互いに予定があるので慌しく別れ、画室と急ぐ。
今月からレッスンに通う予定の愛知県のI氏の宿泊先が、先生のお住いのすぐ近くなのもなにかの縁かもしれない。
夕方帰路の途中に、再度旅館の近くを訪ね、その佇まいの素晴らしさを実感する。
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■アトリエ雑記は平成12年12月15日からスタートしました。
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